里山とは、人々の暮らしに近い山や川などの自然のことを指します。
作物を作る田んぼや畑、燃料である薪などを採る雑木林、貴重な食材である山菜やきのこを採る裏山、魚を捕る川や池、これらを総称して「里山」というのです。
松之山には広大な耕地はありません。峻険な山々もありませんし、大河もありません。
山の斜面を耕し、天水を利用した棚田や畑。
毎年、山菜やきのこを採取できるように手入れされた林。
日光が当たり、動物たちの餌が生えるように間伐した森。
それらは全て、松之山の人々が知恵を出し、汗をかいた歴史的な遺産です。
そして、それらはまた、日本の失われつつある風景でもあるのです。
松之山にはまだまだ豊かな「里山」があります。
里山の風景は、観る人を驚愕させたり感嘆させたりはしませんが、日本人の持つノスタルジーを呼び起こすことでしょう。
「ホッとする空間」がそこにはあるんです。
山菜やきのこを採ったり、魚や虫を捕まえたり…大人には懐かしく、子供には新鮮な体験に違いありません。
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ブナ林 「美人林」 |
留守原の棚田 |
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